somatoform-disorders
身体表現性障害
ほかの名称:身体症状症、身体化障害、神経症
身体表現性障害は、典型的には、こころに由来する内臓の症状や痛みのために、日常生活を円滑に送ることができなくなる精神の障がいです。本当にからだの病気があっても、その病気ではありえないほどの強い症状が出ます。育て方などは原則として発症に関係なく、普通に生活していても発症することがあります。発症のあり方はさまざまで、動揺性に経過します。
原因が不明な場合と明らかにストレスやからだの病気が関係している場合、その両方が組み合わさっている場合があります。治療は対症療法が中心になります。
当院では身体表現性障害に対する治療として、標準的な治療を行っています。
ご本人が感じる、あるいは周りの人が気づく不調
- 腹痛が続くが検査をしても何ともない、胃腸薬が効かない
- 吐き気が続くが検査をしても何ともない、吐き気止めが効かない
- 手術の後、痛みが続き、痛み止めが効かない
- 手がしびれているが、何も異常がなく、字が書けない
起こりうる症状のまとめ
こころの症状
- 不安、憂鬱、イライラ、落ち着かない
からだの症状
- 痛み、吐き気、嘔吐、かゆみ、しびれ、不眠、食欲低下
行動の症状
- 異常がなくても何度も医療機関を受診する。不安を周囲に訴える
最後に
身体表現性障害の症状は、からだの病気でも似た症状がでることがあります。このような症状があったら、まず最初に症状のある部位に対応した科の診察を受けて、症状を説明するだけの異常がないことを必ず確認してください。
身体表現性障害によく似た症状はほかの精神障がいでも見られることがあり、それぞれ治療が異なります。また、ほかの精神障がいを併発していることもあるため、正確な診断は医師などの専門職の診察が必要です。